第六十二候「熊蟄穴(くまあなにこもる)」厳しい季節のはじまりをつげています
2018年12月12日
12月13日は「煤払いの日」って知っていました?
「ささ竹をふる宮人や煤払」 宗因
やはり冬支度の一番は大掃除かもしれません。新年を気持ちよく迎えるため、また心新たに前進するためともいえます。忙しい私たちは一気にする大掃除はなかなか取り組みにくいもの。暖かい日を選んですこしづつ今から行えば、年末に慌てずにすむかもしれません。家の中も心の中もさっぱりとする煤払い、小掃除から大掃除へ。心にも少しずつ余裕が生まれてくれば、新たな年の展望もひらけてくることでしょう。
「南天の実」は咳止めにきくって知っていました?
南天の実
南天は古く『出雲国風土記』に記録がのこっています。「庭に植えることで火災を防ぐ」と藤原定家の日記『明月記』や江戸時代の書物『和漢三才図会』に書かれ、その効力が知られていたことがわかります。また葉や枝には下痢を止め、眠気を除き、筋肉を強くして気力を増すとその薬効も書かれています。南天の実に含まれる成分は咳に効くとしてのど飴になって販売され長く親しまれてもいますね。日本では古来から現代に至るまで南天の木の持つさまざまな力が認められていたことがわかります。
冬の日に緑の葉の中で真っ赤な実をつける南天の木は、効能もさることながら見た目の美しさでも縁起の良さを感じさせてくれます。お正月の飾りに使ってみたくなりませんか?
愛されキャラの熊のぬいぐるみは20世紀生まれ!?
『クマのプーさん』は1926年に発表されたA・A・ミルンの児童小説。プーさんと一緒に登場するクリストファー・ロビンは作者ミルンの息子の名前です。愛する息子におもちゃのテディベアと二人で活躍する物語を語りたかったのではないでしょうか。今はディズニーのキャラクターとしても大人気です。
『くまのパディントン』は1958に出版されたマイケル・ボンドの作品です。当時パディントン駅の近くに住んでいたボンド氏は奥さんへのクリスマスの贈り物に小さなクマのぬいぐるみを買い「パディントン」と名づけました。パディントンの冒険の物語はたくさんの本になり映画にもなりました。
ミルン氏もボンド氏もイギリス人、テディベア好きなんですね。でもそこから広がる物語は子供向けだけでなく、大人が読んでも考えさせられるところが多く長く読み継がれているゆえんだと納得させられます。
大掃除の終わった部屋でゆっくりプーさんやパディントンの物語にひたるのも、ちょっとリラックスした冬ごもりになるかもしれませんよ。